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日本の秋は灯りから

今号の通信が届く頃は秋も深まり灯火親しむ時季になっている事と思います。日が暮れるのも早くなって、現場の仕事も電気を点けないと、片づけが出来なくなってきました。仕事の帰り道、窓辺に燈る電気の灯りに、我が家へ帰る足取りも心なしか急ぎぎみになるものですね。しかし、最近は、と言ってももう何十年も前からですが、窓辺の灯りの色が、灯火とは程遠い、白っぽい蛍光色で、寒々しく感じる家の方が多くなってきたように思います。
言うまでもありませんが、昭和30年ごろまでの日本では、街灯、各家庭の照明、はたまた、ラーメン屋、おでん屋の屋台などが、赤提灯に歌われていましたように、ほのぼのとした灯りでした。店先では、電灯と湯気が温かそうな雰囲気の相乗効果を出していました。
灯火親しむころという言葉が、一番当てはまる、うら寒く、心細く、人恋しい、季節の演出効果に抜群の灯りでした。しかし、蛍光灯が日本人の社会に、猛スピードで取り込まれ、今や70%以上が蛍光灯の愛好家庭となって、日本の晩秋の季節感は、白けた雰囲気になってしまいました。コンビニの煌々とした灯りは、帰り道には辛いものがあります。
先日、住宅照明の勉強会で講師の先生から「陰影礼賛」谷崎潤一郎著の紹介をされ、早速読みました。昭和8年の発刊ですが、当時でさえ、日本の灯りが昔に比べて明るすぎると紹介されています。行燈や、ランプの灯りの時代から、白熱電球の明るすぎる照度になり、一部屋の中で、明るい所、暗い所がある部屋の雰囲気、陰影の持つ味わいが無くなったことへの嘆きが書かれてありました。又、全体照明と部分照明の対比を色々な角度から紹介されていました。現在の蛍光灯全盛時代を、著者が見たら何と言われるか想像も出来ません。
蛍光灯は白熱球に比べ省エネ、長寿命と言われ、その上「蒸し暑い夏は、白熱球は暑くてかなわん」と言われることが多いです。しかし実際はそれほど暑くも無く、全て白熱球の我が家ですが、特別の暑さであった今年の夏も一回もエアコンは使いませんでした。
皆さんも是非、照明器具の電球だけでも変えてみませんか、「陰影礼賛」文中にも有りましたが漆器は、ほの暗い灯りの中で見ると深みのある艶がとても綺麗で、漆の良さが、改めて良く解ります。
この秋、日本の美を是非電気の灯りから発見し、楽しんでください。
朝晩めっきりと冷えてきます。皆さまお風邪など召されませんように、御自愛下さい。
 

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